トレーラーハウスPJ(スマートホテル・プロトタイプ)






平常時はスマートホテル、非常時は移動式防災拠点となるトレーラーハウスのプロトタイプ
平常時と非常時、2つの環境を受け入れる空間として、外部から直接アクセスできる「アダプティブスペース」を中心に置き、ベッドルーム、キッチン、バスルームで囲むように計画。各室を柔らかくカーテン等で区切ることで、状況により一体的な利用を可能にしつつ、空間に変化を持たせた。
走行時は収納し設置後に拡張するチップアウト機構で、有効幅を一部約40%拡張し、余裕をもって使用できるミニキッチンを整備。内装は外部環境を柔軟に受け入れるためにニュートラルな表情を指向し、シナ合板とした。移動時の振動等によるクラックを防止するために透かし目地で仕上げている。メインボリュームとチップアウト部は双片流れの屋根とし、一体感ある外観を形成。外断熱を採用し、高い断熱性能を有し省エネルギーを実現するとともに、屋根の太陽光発電パネルと蓄電池が非常時の照明・通信をバックアップ。収益性と公共貢献を両立する「フェーズフリー」モデルとして、快適性とレジリエンスを兼ね備えたトレーラーハウスとなった。
竣工:2025
施主:NTT-ME
製作:トーエイ
共同設計:三原一哲(グッスリ・アーキテクツ)
写真:エータスデザインラボ+グッスリ・アーキテクツ